何時

欠陥製品 杉原逸月

DEAR

小川心大へ

 

俺は明日お前に銀杏BOYZのCDを貸します。

 

下品で汚くて、とてもうるさいです。

でも、どこか優しい。優しさがあるんです。

 

この価値観をお前に分かるかが知りたい。

お前がこれを聴いてどう思うのかが知りたい。

お前がこれにどんな影響を受けるのか知りたい。

 

押し付ける様に貸します。

お礼とかは要らないです。

返す時に率直な感想を聞かせてください。

別にいつまで借りてくれても構わんです。

 

前にも言った通り、ゲームしながらとかで全然構わんです。

そのゲームを止めるほどの力が無かったって事に他ならないと思うので。

 

ただ、出来れば大きな音で聴いてください。

音質は、よいに越したことは無いけれど、問いません。

大きな音で。少しうるさいかも知れないけれど、そのくらいが丁度いいのです。

 

 

最低で、最高。

俺みたいな捻くれた人間の価値観を肯定してくれた音楽をお前はどう思うのか知りたいのです。

 

俺が学校が嫌で嫌で仕方ない時。

彼女と別れて全部どうでも良くなった時。

女が煩くてぶっ殺したくなった時。

 

俺は銀杏BOYZを聴いていました。

 

 

お前に貸す2枚のCDは、

 

DOOR

君と僕の第三次世界大戦的恋愛革命

 

の2枚です。

 

DOORから聴いてくれ。

一曲目は 17歳 だ。

 

もう俺たちは18歳だけれども、そんなのは関係ない。

 

さあ、これは俺の好奇心だ。

 

お前のその、爆発寸前の火薬の様な人間性に火をつけてみたくなっちゃったんだ。

 

つくかどうかは別として、ついたら大惨事やな。

 

もしついて、取り返しがつかなくなったら、

俺が人生をもってお前の様な人間を肯定してやるから安心しろ。