何時

欠陥製品 杉原逸月

コイカナ

好きだと思ってた人とデートに行った。

生活も変わって会う事もほとんどなくなってしまう。

だから、ノリと勢いと少しの勇気で誘ったでデート。

 

告白すると心に決めて、待ちに待ったその日が今日。

 

俺はその子に気を遣わなくても良くて、ふざけられて、面白いところが好きだった。

 

水族館に行って、魚を見て、飯を食べた。

 

平凡に楽しかった。

その子のメスの部分が出てない感じが好きだった。

 

デートも終盤になって、俺は告白することを心に決めていたのに、その人に興味が薄れていくのを感じた。

 

 

どうでも良くなってしまった。

 

 

俺が最後の恋から好きになった人はこれで2人目だけど、その人を知れば知るほど興味がなくなっていく。

 

俺は恋愛に向いていない。

その自覚は充分にある。

恋は一度しかしてないし、性交渉の経験も無い俺だ。

でも、それでも、目先の性欲に囚われ無かった。

いや、性欲がその人に向かなかったのかも知れない。

そもそも性欲はそこまで無いのかも知れない。

 

俺はきっとバイセクシャルだ。

でも、女性にも男性にもドキドキしてない。

 

 

俺はどこか壊れているらしい。

俺は何かが足りていないらしい。

 

 

掘り下げても掘り下げても魅力が溢れてくるような人が好き。

そんな人は中々いない。見つけ出せないだけかも知れないけれども。

俺が見つけたそういう人は全員友達か仲間になっている。

 

 

世界の何処かに、きっと僕を待っている人が居る。

なんて銀杏BOYZが歌っている。

 

恋はとりあえず後回しで良いか。

今は、楽しいことが他にあり過ぎて全部どうでも良いんだよね。

 

仕方ねえ。それが正解。

 

間違っちゃいねえと、俺は思うんだよ。

俺は正しい。

 

みんなに告白するなんて言いふらしてこんな形で終わらせてしまうのも申し訳ないけど。

 

俺、今これでもかなり満足してんだ。