何時

欠陥製品 杉原逸月

ジョーカー

ジョーカーを見た。

 

本気で、自分がああなっていてもおかしくないと思った。

狂っているのは俺かあんたか。そういう観点を持った事がある人なら分かると思う。

 

「ああはならんやろ。」「怖すぎ」「狂いすぎてる」

って思う奴と心から分かり合う事は永遠に無いかもな。

 

あれ?俺がおかしいのか? とか。

いじめにあったり とか。

そういう、自分が荒んでしまうような環境に身を置いたことがある人間は見た方がいい。

 

俺の狂気はジョーカーが全肯定してくれた。

俺にはジョーカーの狂気が、とても大きくて包容力のある愛にすら感じた。

 

大丈夫。俺はおかしくない。

大丈夫。君はおかしくない。

 

そう言ってるように感じた。

 

何時あんたが狂っても俺だけは肯定してあげるからね。

 

狂ってるのは世界かな。

 

社会が生んだ化け物を、社会が殺す。揉み消す。

これは決して無視はできないよ。

世論や主観に惑わされたら何も信じられない。

 

少し、彼が生きるに世知辛い世の中だった。

彼を壊す要因が多すぎた。

 

それはあなたにも当てはまりうるから、だから、俺だけはあなたを肯定してあげられる人で居たいなぁ。

あの小さい人みたいにね。

 

彼は「悪」ではなく、世界の「灰汁」のような存在か。