何時

欠陥製品 杉原逸月

対等な関係

自分ってつまらない人間だな。って、最近より強く認識した。

昔からそうだったんだろうけど、気付かないふりをしていたんだろうなぁ。

 

俺にも昔は友達が居た。

いや、今も少しは居る。2.3人?とか。

でも、なんて言うか。餓鬼の頃の友達特有の距離感ってあるじゃないですか。

 

 

遊ぶ約束をする時って、大抵俺から誘ってたんですよ。

いつもいつも俺から。絶対に。

向こうから誘ってくる事は1度もなかった。

その時、何となく察した。

あぁ、俺と一緒にいてもつまらないんだろうなぁ。って。

クラスの中心人物になんかには、なれ無いって事は分かってた。分かってたけど。

俺だって、人気者になりたかった。

ヒーローになりたかった。主人公になりたかった。

そりゃ男だからさ、孫悟空に、仮面ライダーに憧れるんですよ。

 

でも、無理だね。無理無理。なれない。

俺は一人の人間とすら対等な友達になれなかったんだ。

頑張らないと遊んでくれない人しか出来なかった。

だから、自分が「この人は俺と対等な関係で居てくれる」って人しか「友達」って呼ばない事にした。

 

 

こんな事何時までも引きずってるから、劣等感が拭えない。

今でも、人を遊びに誘う時は「遊んでよ」とか。あくまでも自分が「遊んでもらう立場」って事前提で声をかける。

この言葉を言う度に胸が苦しくなる。

涙が滲むくらい辛くなる。

でも、遊びたい人が居るから。遊んでよって声をかける。

遊ぼうよ。なんて言葉、ハードルが高過ぎる。

誘って断られることが怖すぎる。

 

調子になんか乗ってないですよ。俺。

自分に才能があるとか、1ミリも思ってないですよ。

劣等感の塊。惨めな気持ちでいっぱい。

だから、頑張ってない自分が嫌いで仕方が無い。努力不足を認識してるのに、怠惰な自分を許せない。

自己嫌悪だけが加速する毎日。

愛で俺を救ってくれ。俺に少しの勇気を。

 

なんて、何も持ってない俺が、何も与えずに、くれくれ言って。馬鹿みたいだな。