何時

欠陥製品 杉原逸月

あの人

僕はあの人がとても好き。

そのドロドロしているのに、優しいのに、笑うと顔がクシャけて少し悲しそうな笑顔をする所が俺はとても好きだ。

 

あの人の若い時の写真を見たら、俺らよりも尖ってたし、奇抜な格好をしてた。

きっと俺ら見たいな糞ガキはどこにもでも居るんだろうな。生息数は圧倒的に少なくても絶滅することは無いんだろうな。

 

あの人は、人生を色々後悔してそう。

行くべき所で行けなかった過去がありそう。

そんな過去を引きずってるから、今やりたいことをやっているけど、そこには自分のパッとしなさがネックになってフラストレーションに追われてそう。

 

完全な偏見。客観視。

やることが裏目裏目に出て、何故伝わらないのか!って自分の不器用さを恨んでいそう。

 

僕はあの人がとても好きなんだけど。

サッカー部の知り合い見たいな、微妙な距離感を感じる。

 

憧れるものが多すぎて、でもそのまま真似るのは癪だからオリジナリティを含ませる。

そうすると、パッとしない何かが生まれてしまう。

くはぁ。頑張ってんなぁ。若い俺らが若さを武器にして媚び売ってんのが恥ずかしい。

 

 

 

別に媚なんか売ってねえわ。

ステージに立ったら世界中の誰よりも俺が1番。バンドメンバーの中でも俺が1番カッコよくて輝いてる。そうあろうと思ってる。

全員に中指立てて、俺がカッコよくてみんな嫉妬しちゃってるだけだろ?

ってセリフを吐き捨てたいくらい、俺はまあまあ尖っていると思うのよ。

 

負けねえさ。誰にも。俺が1番カッコよくて面白いことを出来る。世界を楽しませる作戦を常に練ってるぜ。

舐めんなよ。今に見てろ。