何時

欠陥製品 杉原逸月

タイトル未定3

毎回コイツは懲りずに付いてくる。

お前がついてくるから、可哀想だけどこれ以外の接し方が分からんのだ。

頼むから恨まないでくれよ。

 

なんか鼻につくから、悪態をついてたことがきっかけ。

それを皆んなに相談したら、やっぱりみんなもそうだったらしい。

みんなの悪態と言うなの軽い拒絶がいじりのようないじめのような曖昧で嫌な関係を築くことになってしまった。

 

今日もコイツの金でマクドナルド。

食べたい物を各々注文する。

最初は高い物を注文して懲りさせるつもりだったのに、これが習慣化してからは本当に食べたいものだけになった。

 

すれ違ったとき、いい匂いの男とすれ違った。

この匂いはアイツだ。

クラスで浮いてる、前髪の長い奴。

コイツもまた鼻につく。

 

コイツが懲りたら次はアイツにしよう。

 

なんて考えが頭をよぎった時、アイツはコイツに話しかけた。

 

「おい、八木。お前さ、恥ずかしくねえの?」

 

八木は言う

「ほっとけよ。これしか無いんだよ。」

アイツは

「ふーん。じゃあいいけど。」

 

って、ポテトを食いながら奥の席に歩いて行った。

 

 

チクッ。

 

何か刺すような痛み。

 

なんだよこれ。うぜえな。

 

「おい八木!!逃げたらどうなっても知らねえぞ。」

 

僕は子どもに優しく語りかけるようにコイツに言う。

 

 

チクッ。